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わたくしごと
ふりがな文庫
“
私事
(
わたくしごと
)” の例文
いわば
私事
(
わたくしごと
)
になって、特に何かの参考となることでもありませんから、深く立ち入り、
管々
(
くだくだ
)
しくなることは避けたいと思います。
幕末維新懐古談:79 その後の弟子の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
これまで、一家の食事ということは、どこの家でもかかされないことだのに、どういうわけか、めいめいの
私事
(
わたくしごと
)
という風に考えられて来ました。
公のことと私のこと
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「どうぞ。——まあ試しに使って見て下さい。あなたの
御家
(
おうち
)
の——と云っちゃ余り変ですが、あなたの
私事
(
わたくしごと
)
にででもいいから、ちょっと使って見て下さい」
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれど、今こそ、そんな小さな
私事
(
わたくしごと
)
でなく、天下の大事を
齎
(
もたら
)
して、猿殿にお会いできる日に行き着いた。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
香爐の紛失は言はゞ
私事
(
わたくしごと
)
、こんな事を頼んではすまないが、これは金づくでも力づくでも叶はない。
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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かういふ場所で
私事
(
わたくしごと
)
を語ることは、由来、私の最も好まぬところである。如何なる理由があらうとも、誰がどう勧めようとも、私は今日までその気持を押し通して来た。
妻の日記
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
すぐれた
人間
(
にんげん
)
が
生
(
い
)
き
残
(
のこ
)
って、
社会
(
しゃかい
)
のために
働
(
はたら
)
くということは、けっして
私事
(
わたくしごと
)
ではないのだ。
村の兄弟
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そちが申し立てた最前からの怨みつらみは、すべてこの白洲の吟味上には、何の関りもない、
私事
(
わたくしごと
)
じゃ。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私事
(
わたくしごと
)
をいってすまないが、おととしの六月生まれた香屋子というぼくの末の子が、ちかごろ、机の邪魔に来て、ぼくの膝にのったり、参考書などを掻きちらして閉口している。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
私事
(
わたくしごと
)
の用向きではありません。……院のお使いとして、それも
極
(
ご
)
く
密
(
ひそ
)
かに」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(白洲と、職能を、彼は
私事
(
わたくしごと
)
に、
紊乱
(
ぶんらん
)
させてかえりみない)
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、今日は、
私事
(
わたくしごと
)
で駈けつけたのではございませぬ。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“私事”の意味
《名詞》
私事(しじ、わたくしごと)
一身上に関すること。他人に知られたくない事柄。
(出典:Wiktionary)
私
常用漢字
小6
部首:⽲
7画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“私事”で始まる語句
私事的