石川いしかわ)” の例文
そのうち、一ばん背の高いのは花田はなだ君といって、中学の二年生、あとのふたりはおなじ中学の一年生で、石川いしかわ君と田村たむら君です。
虎の牙 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
六樹園石川いしかわ雅望まさもちは、このごろいつも不愉快な顔をして、四谷内藤新宿の家に引き籠って額に深い竪皺を刻んでいた。
仇討たれ戯作 (新字新仮名) / 林不忘(著)
右翼に酒井忠次ただつぐと織田の援軍との混合隊をはいし、左翼に石川いしかわ、小笠原、松平、本多の軍を置き、そのうしろぞなえにみずから本陣を張って鶴翼かくよくのかまえをとった。
死処 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
悪右衛門あくうえもんおどろいてかえると、それはおな河内国かわちのくに藤井寺ふじいでらというおてら和尚おしょうさんでした。そのおてら石川いしかわいえ代々だいだい菩提所ぼだいしょで、和尚おしょうさんとは平生へいぜいから大そう懇意こんい間柄あいだがらでした。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)