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瞶
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まも
ふりがな文庫
“
瞶
(
まも
)” の例文
他はみな見苦しくも
慌
(
あわ
)
て
忙
(
ふため
)
きて、あまたの神と仏とは心々に
祷
(
いの
)
られき。なおかの美人はこの騒擾の間、終始御者の様子を打ち
瞶
(
まも
)
りたり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして、
其麽
(
そんな
)
所から此人はまあ、
怎
(
どう
)
して此處まで來たのだらうと、源助さんの得意氣な顏を打
瞶
(
まも
)
つたのだ。それから源助さんは、東京は男にや職業が一寸見附り惡いけれど、女なら
幾何
(
いくら
)
でも口がある。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
口上はいよいよ狼狽して、
為
(
せ
)
ん方を知らざりき。見物は
呆
(
あき
)
れ果てて息を
斂
(
おさ
)
め、満場
斉
(
ひと
)
しく
頭
(
こうべ
)
を
回
(
めぐ
)
らして太夫の
挙動
(
ふるまい
)
を打ち
瞶
(
まも
)
れり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
白糸は
鬢
(
びん
)
の
乱
(
おく
)
れを
掻
(
か
)
き上げて、いくぶんの
赧羞
(
はずか
)
しさを紛らわさんとせり。馭者は月に向かえる美人の姿の輝くばかりなるを打ち
瞶
(
まも
)
りつつ、
固唾
(
かたず
)
を
嚥
(
の
)
みてその語るを待てり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
瞶
部首:⽬
17画
“瞶”を含む語句
打瞶
藪瞶