眼孔がんこう)” の例文
凡小井蛙ぼんしょうせいあ眼孔がんこうをもって、軽々な取沙汰は慎むべきであると——苦々にがにがしくたしなめる老武者もあった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いづれ同じ事なり太陽の光線がさつさとわが眼孔がんこうを拔け通れかし
樹木とその葉:03 島三題 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
「よくいった。いかさま、われらは田舎武士、井蛙せいあのような眼孔がんこうをもって、周囲を見てばかりおるために、於弁の申すような大局に気づかなかった。みなは、どう思う」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
転じて、家康をることは、また秀吉の眼孔がんこうの底をのぞくことでもある。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小さな眼孔がんこうで、見すごしているわけもない。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この時代の人の眼孔がんこうは大きかった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)