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相果
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あひは
幸に此の一念通じ候て、ともかくも
御披せ
被下候はば、此身は直ぐ
相果て候とも、つゆ
憾には
不存申候。
其の
槃特が
相果てゝから
之を
葬ると、
其墓場へ
生えたのが
茗荷だと
云ふ事だ、されば「名を
荷ふ」と書いて「めうが」と
読ませる、だから
茗荷を
喰へば
馬鹿になる
「娘は到頭
相果てました、曲者の手に掛つて、たつた十九で——」
さまざまに
諦め
申候へども、此の一事は
迚も思絶ち難く候へば、
私相果て
候迄には是非々々一度、如何に致候ても
推して
御目もじ相願ひ
可申と、此頃は
唯其事のみ一心に
考居り
申候。