皮嚢かわぶくろ)” の例文
諸仏菩薩もお許しあれ、生雲塔の頂上てっぺんより直ちに飛んで身を捨てん、投ぐる五尺の皮嚢かわぶくろやぶれて醜かるべきも、きたなきものを盛ってはおらず、あわれ男児おとこ醇粋いっぽんぎ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
壁際かべぎわまでは二間半、槍の長さも二間半、——人間の身体はしゅを盛った皮嚢かわぶくろのようなもので、突けば間髪をれずに血が流れる、お駒はとこの向う側で突かれて、此方こっちころがって来たのでないことは
銭形平次捕物控:282 密室 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)