百姓ひゃくせい)” の例文
欧州の政治家らがその妄迷の政略をもってその人民をくるしめ、その邦家を悩まし、かの百姓ひゃくせいをして
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
かように仁人に恵まれて、なお百姓ひゃくせいに罪がありますならば、それは私ひとりの罪でございます。
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
諸子のためこの事を講ぜんには、藩王たるものは、上は天子を尊み、下は百姓ひゃくせいし、国家の藩輔はんぽとなりて、天下の公法をみだす無かれと言うべきなり、かくの如くなれば則ち太子たるものは
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
小僧行基及びその徒弟等、街衢がいくにて妄りに罪禍を説き、朋党を構えて指臂しひ焚剥ふんぱくせしめ、諸家を歴訪仮説して強いて余物を乞い、聖道を詐称し百姓ひゃくせいを妖惑する。ために道俗擾乱じょうらんし四民は業を棄てる。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
人の社稷しゃしょくを滅ぼし、百姓ひゃくせいの力をつからし、百姓の財を尽くし、人の父を殺し、人の子をにし、乱政虐刑をなし、もって天下を残賤ざんせんするの人をもって英雄豪傑とせば、かのナポレオン、ビスマルク
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)