“白癬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらくも50.0%
はくせん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瑞々みずみずと結い上げてやったお六の頭が見るも浅ましくところまんだらに天保銭ほどの禿になっている。白癬しらくも頭のおできのあとのようにも見えるし台湾坊主の出来そこないみたいにも見える。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
トラホームを患ったり、白癬しらくもの頭に出来た子供なども、もはや日本にはほとんどいなくなったようである。二本棒は体質からか、病的なものか、それとも習慣が手伝っていたのか。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
かわけば素焼のように素朴な白色を現した。だが、その表面に一度爪が当ったときは、この湿疹しっしん性の白癬はくせんは、全図を拡げて猛然と活動を開始した。
ナポレオンと田虫 (新字新仮名) / 横光利一(著)
彼はまず頭を一瞥して「白癬はくせん」と言った。それから胸をなでて「凸胸」下腹部をおさえてみると、低いがよく透る声で「ヘルニヤ」と病名を呼ばわった。
白い壁 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)