白癬はくせん)” の例文
かわけば素焼のように素朴な白色を現した。だが、その表面に一度爪が当ったときは、この湿疹しっしん性の白癬はくせんは、全図を拡げて猛然と活動を開始した。
ナポレオンと田虫 (新字新仮名) / 横光利一(著)
彼はまず頭を一瞥して「白癬はくせん」と言った。それから胸をなでて「凸胸」下腹部をおさえてみると、低いがよく透る声で「ヘルニヤ」と病名を呼ばわった。
白い壁 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)