痰持たんもち)” の例文
て駿州木綿島村もめんじまむらへ十月十五日に着たりける然るにじん太夫は平常へいぜい痰持たんもちにて急にせりつめけるが三四日の内に思ひの外全快ぜんくわいし先常體つねていなれば夫婦は早速さつそく對面なせしに甚太夫は兩人が遠方ゑんぱうの所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
父の痰持たんもちは僕の生れる前からであつた。祖父が隠居してから楽みに飼つたこひが、水が好いので非常に殖え、大きな奴がいつも沢山泳いでゐた。雪がもう二三度降つてからのことであつたさうである。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
わし痰持たんもちじゃが
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)