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痙
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つ
ふりがな文庫
“
痙
(
つ
)” の例文
彼は絶えず、小びんの毛を掻き
毟
(
むし
)
っては荒い吐息をつき、また、それにつれて刻み畳まれた
皺
(
しわ
)
が、ひくひくと顔一面に引っ
痙
(
つ
)
れくねってゆくのだった。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
おことの左の顔面筋が
痙
(
つ
)
る。切られて居るのは右の肺部を刺し貫かれて居るのである。そこに古い手拭を巻きつけて居るのが真赤に染つて、見るも惨酷な様な光景である。
死線を越えて:02 太陽を射るもの
(新字旧仮名)
/
賀川豊彦
(著)
「あたし、だめらしい。足が
痙
(
つ
)
ってきた……情けないわね。こんなところで死ぬのかしら」
川波
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
私
(
わたくし
)
もたいした事でもごぜえませんが、去年の暮の押詰りに寒さを
引込
(
ひっこ
)
みまして、少し疝気が
発
(
おこ
)
って腰が
痙
(
つ
)
りますので、
商売
(
しょうべえ
)
にも出られませんで引込んで居りますので、春はお忙しかろうと存じますが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
といきなり滝人は、引っ
痙
(
つ
)
れたような笑みを
泛
(
うか
)
べ、眼の中に、暗い疲れたような色を漂わした。
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
しばらく
仮睡
(
まどろ
)
んでから眼が覚めて、さて枕元の時計を見ようとすると、どうした事か、胸の所が
寝衣
(
ねまき
)
の両端をとめられているようで、また、
頭髪
(
かみのけ
)
が引っ
痙
(
つ
)
れたような感じがして
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「す、すると、もうそれだけですか——貴方の
降霊術
(
ティシュリュッケン
)
と云うのは? 机の脚をがたつかせて、
厭
(
いや
)
に耳ざわりな……」とあの不気味な早熟児は、満面に引っ
痙
(
つ
)
れたような憎悪を燃やせて
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
痙
漢検1級
部首:⽧
12画
“痙”を含む語句
痙攣
書痙
痙攣的
胃痙攣
引痙
攣痙
痙攣性
痙攣風
痙斑
痙縮
胃痙