“異安心”の読み方と例文
読み方割合
いあんじん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの公教が伝統を尊び「服従」の徳をたたえることを意味深く想う。あの念仏宗ねんぶつしゅうが「異安心いあんじん」をいましめる心の必然さを想う。伝統の偉大は自然自らの力が働くことによる。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
それから一向宗でいわゆる異安心いあんじん、あるいは近世江戸で奇獄を起こした御庫門徒の信仰は、いずれもこの地方に今も盛んなる「隠し念仏」の一分派で、実は密宗の秘密念仏の教理から
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
神は僧を守り、僧は民を守り、民は寺を守り、そうして寺は神を守った。そこには固く結合せられた秩序があった。人々は教えに対し、自然に対し素直であった。異安心いあんじんを彼らは務めて恐れた。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)