“班(まばら)” の例文
世は漸(ようや)く春めきて青空を渡る風長閑(のどか)に、樹々(きぎ)の梢(こずえ)雪の衣脱ぎ捨て、家々の垂氷(たるひ)いつの間にか失(う)せ、軒伝う雫(しずく)絶間(たえま)なく白い者班(まばら)に消えて、南向(みなみむき)の藁(わら)屋根は去年(こぞ)の顔を今年初めて露(あらわ)せば、霞(かす)む眼(め)の老(おい)も
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)