獨栖ひとりずみ)” の例文
新字:独栖
牛込うしごめちかくに下宿住居げしゆくずまゐする森野敏もりのさとしとよぶ文學書生ぶんがくしよせい、いかなるかぜさそひけん、果放はかなき便たよりに令孃ひめのうはさみヽにして、可笑をかしきやつわらつてきしが、その獨栖ひとりずみ理由わけ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
誰れに操の獨栖ひとりずみぞと問はゞ、斯道これにと答へんつま琴の優しき音色に一身を投げ入れて、思ひをひそめしは幾とせか取る年は十九、姿は風にもたへぬ柳の糸の、細々と弱げなれども
琴の音 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)