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猶更
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なおさ
ふりがな文庫
“
猶更
(
なおさ
)” の例文
「だから、
猶更
(
なおさ
)
ら恐ろしいのです。奴のやり口には、何だか途方もない、
桁
(
けた
)
はずれなところがあります。決して尋常の敵ではありません」
偉大なる夢
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
けれども僕の其黒点の真相を
捉
(
とら
)
え得たのはずっと後のことです。僕は気にかかりながらも、これを父に問い返すことは出来ず、又母には
猶更
(
なおさ
)
ら出来ず、
小
(
ちいさ
)
な心を痛めながらも月日を送って居ました。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
表面は
晩餐
(
ばんさん
)
の招待だったが、三人顔を合わせて食事をするのは、
猶更
(
なおさ
)
らたまらないと思ったので、用事にかこつけて食事をすませてから、やって来たのである。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
だが、待つのは
猶更
(
なおさ
)
ら恐ろしい。何とも云えぬいらだたしさに、彼女は息づまる様な苦悶を味った。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
謂わば
未曾有
(
みぞう
)
の
悪企
(
わるだく
)
みを考えつくに至った一つの重大な動機は、M県の菰田の地方では、一般に火葬というものがなく、殊に菰田家の様な上流階級では、
猶更
(
なおさ
)
らそれを
忌
(
い
)
んで
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
だが、妙子にしては、二度も賊の為に恐ろしい目にあった記憶が去りやらず、不気味な宝石を見ては、
猶更
(
なおさ
)
らピアノなどに向う気持にはなれぬらしく、打ち沈んで辞退するばかりだ。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
二人が
嘗
(
かつ
)
ては恋の競争者だったことが、
猶更
(
なおさ
)
らこの反感を高めた。北川氏はその頃から、野本氏の後姿を一目見た
丈
(
だ
)
けでも、こう、からだがねじられて来る程、何とも云えぬ不快を覚えるのだった。
恐ろしき錯誤
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
猶
常用漢字
中学
部首:⽝
12画
更
常用漢字
中学
部首:⽈
7画
“猶”で始まる語句
猶
猶予
猶太
猶太人
猶々
猶豫
猶且
猶子
猶與
猶大