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物差
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ものさ
このとき、よっちゃんは、お
母さんの
物差しを
持って、
茶だんすの
前にゆきました。そして、
物差しで、こつ、こつと
時計の
顔をたたきました。
好き嫌いを測るものは道徳的
物差しでない。しかるに好きなものは善い、
嫌いなものは悪いというように、
愛憎をもって
曲直を決することは、ちょうど物の軽重を計るに
差金を用うるがごとくである。
「これ、よっちゃん、およしなさい。」と、お
母さんはしかって、
物差しを
取りあげてしまいました。