こま)” の例文
彼はこまを握る合間あいま合間に顔をあげて、星尾助教授の手の内を後からみたり、川丘みどりの真白な襟足えりあしのあたりをぬすして万更まんざらでない気持になっていた。
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
(二)みどりが気分が悪いと云ったときに彼が非常に狼狽ろうばいしたのは、彼がこまに塗りつけた毒物がみどりを犯したのではないかとあやぶんだせいではあるまいか。
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一体、こまに水がかかると少し色がはげますが、よくこの牌を見ると、はげたばかりでなく元は赤と青とであったものが、赤は黒くなり、青は黄味きみを帯びています。
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)