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牆壁
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しょうへき
ふりがな文庫
“
牆壁
(
しょうへき
)” の例文
酔
(
よい
)
と云う
牆壁
(
しょうへき
)
を築いて、その
掩護
(
えんご
)
に乗じて、自己を大胆にするのは、
卑怯
(
ひきょう
)
で、残酷で、相手に汚辱を与える様な気がしてならなかったからである。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
活溌に、希望に満ちて、スタスタと歩いて行った彼女は思いがけないところで、
牆壁
(
しょうへき
)
に遮られた。
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
春日夫妻という
牆壁
(
しょうへき
)
の後ろにある葉子を、
覗
(
のぞ
)
き見ようとしていろいろに位置をかえて覗こうとするにも似た心持で、事務所で春日に金を渡して別れてから、幾日かたった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ある日、
中丞
(
ちゅうじょう
)
が来て軍隊を検閲するというので、一軍の将士はみな軍門にあつまり、
牆壁
(
しょうへき
)
をうしろにして整列していると、かの鳥がその空の上に舞って来て、脛に負っている矢を地に落した。
中国怪奇小説集:15 池北偶談(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
河内の山脈を
牆壁
(
しょうへき
)
として自然の守りをなし、山陰山陽の両道は、四国九州の海陸路をここに結んで、四通八達の関門をなし、まさに、天下第一城の地として、
将
(
は
)
たまた、天下に号令するところとして
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
牆壁
(
しょうへき
)
聳ゆる
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
従来の
牆壁
(
しょうへき
)
を取り払うにはこの機会があまりに
脆弱
(
ぜいじゃく
)
過ぎた。もしくは二人の性格があまりに固着し過ぎていた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
城へ迫って五十余町のあいだ高い
牆壁
(
しょうへき
)
を作ってしまった。そして渓流の水をせき入れて、道路の安全をはかる一方——持久戦の腰を示した。もろもろの
防寨
(
ぼうさい
)
などもすべて、半永久的に築いたのである。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
純粋な
気象
(
きしょう
)
を受けて生れた彼女の性情からも出るので、そこになるとまた僕ほど彼女を知り抜いているものはないのだが、単にそれだけでああ
男女
(
なんにょ
)
の
牆壁
(
しょうへき
)
が取り
除
(
の
)
けられる訳のものではあるまい。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“牆壁”の意味
《名詞》
牆 壁(しょうへき 「障壁」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
(牆壁)垣根と壁。隔てるもの。
(障壁)妨げるもの。
(出典:Wiktionary)
牆
漢検1級
部首:⽙
17画
壁
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
“牆”で始まる語句
牆
牆屋
牆林
牆辺