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煩悩即菩提
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ぼんのうそくぼだい
ふりがな文庫
“
煩悩即菩提
(
ぼんのうそくぼだい
)” の例文
かくの如きの物語、
六道
(
りくどう
)
の
巷
(
ちまた
)
を
娑婆
(
しゃば
)
にあらはし、
業報
(
ごっぽう
)
の
理趣
(
ことわり
)
を眼前に転ず。聞く
煩悩即菩提
(
ぼんのうそくぼだい
)
、
六塵即浄土
(
ろくじんそくじょうど
)
と、呉家祖先の冥福、
末代正等正覚
(
まつだいしょうとうしょうがく
)
の
結縁
(
けちえん
)
まことに
涯
(
かぎり
)
あるべからず。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この意味で道元は、「
煩悩即菩提
(
ぼんのうそくぼだい
)
」の思想のうちに生活と理想との或る調和を造り出していた日本の仏教へ、再びあの原本的な「あれかこれか」を力強く引き戻したのである。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
生死即涅槃
(
しょうじそくねはん
)
と云い、
煩悩即菩提
(
ぼんのうそくぼだい
)
と云うは、悉く
己
(
おの
)
が身の
仏性
(
ぶっしょう
)
を観ずると云う
意
(
こころ
)
じゃ。己が肉身は、三身即一の
本覚如来
(
ほんがくにょらい
)
、煩悩
業苦
(
ごうく
)
の三道は、
法身般若外脱
(
ほっしんはんにゃげだつ
)
の三徳、
娑婆
(
しゃば
)
世界は
常寂光土
(
じょうじゃつこうど
)
にひとしい。
道祖問答
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
聖道門においては、「
煩悩即菩提
(
ぼんのうそくぼだい
)
」とか、「生死即
涅槃
(
ねはん
)
」とか教え、これらの言葉に
究竟
(
きゅうきょう
)
の理法を托した。その前後に置く対辞は何なりとも、中に差挟まれた「即」の一字に凡ての密意がかかる。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
“煩悩即菩提”の解説
煩悩即菩提(ぼんのう そく ぼだい)は、大乗仏教の概念の一つ。
生死即涅槃と対で語られる場合が多い。
悟り(菩提)とそれを妨げる迷い(煩悩)とは、ともに人間の本性の働きであり、煩悩がやがては悟りの縁となることである仏教説話大系 (32)。
(出典:Wikipedia)
煩
常用漢字
中学
部首:⽕
13画
悩
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
即
常用漢字
中学
部首:⼙
7画
菩
漢検準1級
部首:⾋
11画
提
常用漢字
小5
部首:⼿
12画