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無辺際
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むへんさい
ふりがな文庫
“
無辺際
(
むへんさい
)” の例文
冷然として
古今
(
ここん
)
帝王の権威を
風馬牛
(
ふうばぎゅう
)
し得るものは自然のみであろう。自然の徳は高く塵界を超越して、対絶の
平等観
(
びょうどうかん
)
を
無辺際
(
むへんさい
)
に樹立している。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
死後の世界に
於
(
おい
)
て、一つ一つ階段を登るにつれて、より多く神の愛、神の智慧の
無量
(
むりょう
)
無辺際
(
むへんさい
)
であることが判って来たのである。が、われ等の神につきての知識は、それ以上には
出
(
い
)
でない。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
ところがみているとただ小さいだけではなかった。
無辺際
(
むへんさい
)
に大きな世界がそこに
凝縮
(
ぎょうしゅく
)
されている小ささであった。そのゆえにその指さきの世界は私たちをひきつけてやまなかったのである。
花をうめる
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
吾人
(
ごじん
)
は吉凶共に、天地万有の天朝の
恢復
(
かいふく
)
を
扶
(
たす
)
け、
而
(
しかし
)
て
胡虜
(
こりょ
)
を滅絶する所の真の命令を待つ。吾人は
虔
(
つつし
)
んで天帝地皇、山河上穀の霊、六悪の霊、五方の五竜の霊、及び
無辺際
(
むへんさい
)
の全神霊を拝す。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
眼のむさぼり、眼の食慾、眼のよろこび 眼から眼へ流れるものは
無辺際
(
むへんさい
)
的なニュアンスと複雑さと簡明さをもっている。私はよくよくそばによって、あなたの眼の
裡
(
うち
)
にうつっている自分を見たい。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
辺
常用漢字
小4
部首:⾡
5画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“無辺際”で始まる語句
無辺際空