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無性
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むしやう
ふりがな文庫
“
無性
(
むしやう
)” の例文
彼女は
無性
(
むしやう
)
になつかしくなつた。情味の籠つたおつかさまの
仰
(
おつしや
)
り方が涙を誘つたのか。もつと大きな人生の暖みと云ふことが心をそゝつたのか。
夜烏
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
いま、この場に富岡がゐてくれたらどんなにいゝだらうと思つた。富岡の姿が
無性
(
むしやう
)
になつかしくてならない。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
彼は其の或る空想の花に憧れて、
滅多
(
めつた
)
無性
(
むしやう
)
と其の影を追𢌞してゐた。而も彼の心は淋しい! そして眼に映る物の全てに意味があツて、疑が出て來て、氣が悶々してならぬ。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
平次の鼻の先で、八五郎は
無性
(
むしやう
)
にでつかい手を振りました。
銭形平次捕物控:253 猫の首環
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ずり
落
(
お
)
ちた
崖土
(
がけつち
)
に、
無性
(
むしやう
)
矢鱈
(
やたら
)
に
匍
(
は
)
ひ
廻
(
まは
)
つたお
薯
(
いも
)
の
蔓
(
つる
)
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
無性
(
むしやう
)
やたらに
雨情民謡百篇
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
“無性”の意味
《名詞》
(むしょう)実体がないこと。
(むしょう)成仏する素質がないこと。
(むしょう)自制心がないこと。正体をなくすこと。
(むせい)雌雄の性別がないこと。
(出典:Wiktionary)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
“無性”で始まる語句
無性髯
無性者
無性髭
無性猫
無性箱