潯陽じんよう)” の例文
そこで江夏岳陽に憩い、それから潯陽じんようへ行き金陵へ行った。この頃李白は六十一歳であった。また宣城や歴陽へも行った。
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこで、潯陽じんようの県令が一人の役人をつかわして万事を取扱わせると、その役人は城中へはいって、一人の画工を召出して、自分と一緒に連れて行きました。
何、何。……このうらみ、このたん、もし年ありて再び来らば、潯陽じんようの水をくれないに。……だれだろう。こんなものを
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、潯陽じんよう城(現在の九江キュウキャン)の河港からまた、水路や陸路を経て、廬山をあおぎながら、鄱陽湖はようこをわたり楽平河らくへいがをめぐり——文字どおり千里の旅を、半歳もかかるのだった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船で泊り、旅籠はたごに休み、幾夜を経てようやく、揚子江のほとり潯陽じんように出て来た。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この潯陽じんよう城の船着きは、むかし白楽天はくらくてんとかいう詩人うたびとが、琵琶行びわこうっていう有名な詩をのこした跡だっていうんで、琵琶亭びわていがあるし、それから船で琵琶をいて、旅のお客さまにとぎをするおんながいるんでさ。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
潯陽じんようの水もくれないとなって泣かん
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)