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漸
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やっと
ふりがな文庫
“
漸
(
やっと
)” の例文
こっちへ追われ逃げ場をなくして松の木へ飛び付き
漸
(
やっと
)
呼吸
(
いき
)
を吐いたなんて、へ、それでも
稼人
(
かせぎにん
)
けえ? 鼠小僧も
箍
(
たが
)
が弛んだな。
善悪両面鼠小僧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「さあ、
退
(
ど
)
いた、退いた」と、源は肩と肩との
擦合
(
すれあ
)
う中へ割込んで、
漸
(
やっと
)
のことで
溜
(
たまり
)
へ参りますと、馬は
悦
(
うれ
)
しそうに
嘶
(
いなな
)
いて、大な首を源の
身
(
からだ
)
へ擦付けました。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
燧
(
いし
)
が丸くなってしまって、それに火絮が湿ってるだから……
漸
(
やっと
)
の事で点いただ、これでこの紙の附木に付けるだ、それ能く点くべい、えら硫黄臭いが、硫黄で
拵
(
こしれ
)
えた紙だと見える
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
雲ともつかぬ水蒸気の群は細線の群合のごとく寒い空に懸った。剣のように北側の軒から垂下る長い光った
氷柱
(
つらら
)
を眺めて、
漸
(
やっと
)
の思で夫婦は復た年を越した。
岩石の間
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
漸
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
“漸”を含む語句
漸々
漸次
漸〻
佳人意漸疎
東漸
漸進
漸時
漸減
西漸
無漸
浸漸
漸進論
漸源
漸移
漸綻
漸蔵主
漸近線
漸進的
漸次強音
漸遅
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