けい)” の例文
新字:
これより三留野みとの驛へ三里。山び、水ゆるやかに、鷄犬の聲歴落れきらくとして雲中に聞ゆ。人家或はけいに臨み、或は崖に架し、或は山腹にる。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
随て他の感情を動かすに軽重ある又宜ならずや、方今漢文をよくするを以て世に尊まるゝ者極めて多く、中に就て菊池きくちけい依田百川よだひゃくせん君の二氏尤も記事文に巧みに、三けい翁は日本虞初新誌にっぽんぐしょしんしの著あり
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
木曾の溪山は十數里、其特色たる、山に樹多く、けい激湍げきたん多く、茅屋ばうおく村舍山嶰さんかい水隈すゐわいに點在して、雲烟の變化殆どきはまりなきにありといふ。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
路はけいと共に左に折れ又右に折れ、遂に群山重疊ちやうでうせる間に沒却し去る。雲あり、輕羅けいらのごとし。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)