海野うんの)” の例文
滋井しげいの末葉海野うんの小太郎幸氏が後裔真田一徳斎が二男兵部丞昌綱討ち取って功名にせよ」と名乗るや三騎を左右に斬って棄てた。
長篠合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
寄手は今井、宮崎、海野うんの、望月、諏訪、藤沢など一騎当千の面々が、これを物ともせず兜を傾けて飛び来る矢を防ぎながら、城に攻め寄せた。
海野うんのニセ武官ぶかんのブンタデレステ沖の海戦報告は、無電によってここまでは、本社と連絡がとれて、受信中のところ、ここでぷつりと電波は切れました。
沈没男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
田中より海野うんのへ二里。海野より上田へ二里。上田より坂木へ三里六町。坂木より丹波島たばじまへ一里。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その十数名の軍夫の中に一にんたくましきおのこあり、とかの看護員に向いおれり。これ百人長なり。海野うんのう。海野は年配三十八九、骨太なる手足飽くまで肥えて、身の丈もまた群を抜けり。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真田は、信濃の名族海野うんの小太郎の末胤まついんで、相当な名族で、祖父の幸隆の時武田に仕えたが、この幸隆が反間を用いるに妙を得た智将である。
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
その十数名の軍夫の中に一人たくましきおのこあり、の看護員に向ひをれり。これ百人長なり。海野うんのといふ。海野は年配ねんぱい三十八、九、骨太ほねぶとなる手足あくまで肥へて、身のたけもまた群を抜けり。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)