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流槽
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ながし
ふりがな文庫
“
流槽
(
ながし
)” の例文
台所の
流槽
(
ながし
)
の傍に女がむこう
斜
(
ななめ
)
に立って、高くあげた右の手に黒い長い物をだらりとさげていた。登はなんだろうと思って注意した。
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そこは行詰に釜のかかった
竃
(
へっつい
)
があり
流槽
(
ながし
)
があって、右側に板縁つきの
室
(
へや
)
があったが、その縁側は肆の者が朝夕腰をかけて食事をする処であった。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
母親も睡っているのか何の音もしなければ、老婆が
平生
(
いつも
)
の癖の痰が咽喉にこびりつくような咳も聞えない。ただ庖厨の
流槽
(
ながし
)
の方で鼠であろうことことと云う音が聞えるばかりであった。
狐の手帳
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
お町は下へおりて
流槽
(
ながし
)
で何か洗っていた。広巳は茶碗ごしに眼をやった。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
年老
(
としと
)
った
婢
(
じょちゅう
)
は
流槽
(
ながし
)
と
喰
(
くっ
)
ついた棚の下にある
瓶子
(
とくり
)
の傍へ往った。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
流
常用漢字
小3
部首:⽔
10画
槽
常用漢字
中学
部首:⽊
15画
“流”で始まる語句
流行
流
流石
流眄
流暢
流布
流行唄
流浪
流転
流連