こう)” の例文
と、州の長官以下、大小の諸役人から土軍はもちろん、土地ところの男女僧俗まで、みな道に堵列とれつして、こう大将を出迎えた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こう君! われわれは著手ちゃくしゅしよう。しかし彼は結局 Noノー と言った。これは洋語だからお前達には分らない。そうでなければもっと早く成功したんだぞ。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
私はこう青年と、長距離鑿岩車さくがんしゃにのって、十年ほど前から、地中放浪ちちゅうほうろうの旅にのぼりましたが、昨日の昼頃、車を停めてしばし休憩をしていますと、ふしぎにも、地中のどこかで
言い出しては、決して、言をひるがえすこう大将ではない。都城の衛府えふで、部下をが鳴ッている通りな彼になっている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
頑民がんみんは殺し尽すべし、遺老は寿命が来れば死ぬ。辮子はもはやとどめ得た。こうよう(長髪賊の領袖りょうしゅう)がまたもや騒ぎ出した。わたしの祖母がかつて語った。その時の人民ほどつらいものはない。
頭髪の故事 (新字新仮名) / 魯迅(著)
「おお、君はこう君」
だからこの夜ばかりは、林冲りんちゅうも首枷なく、心から馳走になった。ところが、それも、こう先生にはおもしろくない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)