洗晒あらいざら)” の例文
鳳仙花の咲いた処でぬっと出て来たのは玄関番、洗晒あらいざらした筒袖の浴衣に、白地棒縞の袴を穿いた、見知越みしりごしの書生で
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
外の椽側えんがわに置いた手燭てしょくが暗い庭をななめに照らしているその木犀もくせいの樹のそば洗晒あらいざらしの浴衣ゆかたを着た一人の老婆が立っていたのだ、顔色は真蒼まっさおで頬はけ、眼は窪み
暗夜の白髪 (新字新仮名) / 沼田一雅(著)