水飯すいはん)” の例文
そして院が上達部かんだちめ殿上人てんじょうびとと御一緒に水飯すいはんを召しあがったという釣殿はどのへんにあったのだろうと右の方の岸を
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
氷の水、水飯すいはんなどを若い人は皆大騒ぎして食べた。風はよく吹き通すのであるが、晴れた空が西日になるころにはせみの声などからも苦しい熱がかれる気がするほど暑気が堪えがたくなった。
源氏物語:26 常夏 (新字新仮名) / 紫式部(著)
水飯すいはんあごかつ/\と食うべけり
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
夏の頃水無瀬殿の釣殿つりどのにいでさせ給ひて、ひ水めして水飯すいはんやうのものなど若き上達部かんだちめ殿上人てんじょうびとどもにたまはさせておほみきまゐるついでにもあはれいにしへの紫式部こそはいみじくありけれ
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ついて来た人々に水飯すいはん饗応きょうおうされ、中将にははすの実などを出した。
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)
水飯すいはん味噌みそを落して濁しけり
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)