水垢みづあか)” の例文
この土器どきなが使用しようしてゐるうちに水垢みづあかがついたり、さかなけだものあぶらがしみんだりして、そのために水氣すいきもしみさないようになりますので
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
水茶屋の横を川端へ下りて、猫柳の繁つた岸の上から、水の中を覗くと、星影が魚の目のやうに映つて、清らかな水垢みづあかにほひが、今年も鮎の豐漁を思はせた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
臺所から十歩ばかりで井戸がある。井戸はきう時代の遺物ゐぶつと謂ツても可い車井戸で、流しの板も半腐はんぐさりになツて、水垢みづあかこけとで此方から見ると薄ツすり青光あをひかりを放ツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
彼に残された活路はたつた一つきりだつた。石に這ひ上ることである。だが、その石の面たるや殆ど直立してゐて、その上に水垢みづあかでてらてらに滑つこくなつてゐるのだ。
赤蛙 (新字旧仮名) / 島木健作(著)
こもの中へ隱れよう、水垢みづあかで少しジメジメするが」