“みづあか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
水垢83.3%
水明16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
臺所から十歩ばかりで井戸がある。井戸はきう時代の遺物ゐぶつと謂ツても可い車井戸で、流しの板も半腐はんぐさりになツて、水垢みづあかこけとで此方から見ると薄ツすり青光あをひかりを放ツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
彼に残された活路はたつた一つきりだつた。石に這ひ上ることである。だが、その石の面たるや殆ど直立してゐて、その上に水垢みづあかでてらてらに滑つこくなつてゐるのだ。
赤蛙 (新字旧仮名) / 島木健作(著)
往時英国の潜航艇に同様不幸の事のあつた時、艇員は争つて死を免かれんとするの一念から、一所にかたまつて水明みづあかりの洩れる窓の下に折りかさなつたまゝ死んでゐたといふ。
文芸とヒロイツク (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)