死樣しにざま)” の例文
新字:死様
「もう四半ときも前に人をやつたが、何んとも返事がありません。跡取りがこんな死樣しにざまをしたことが世上の噂に上ると、家名にかゝはるとでも思つてゐるんだらう」
可愛い兒供こどもの生れた時、この兒も或は年をつてから悲慘みじめ死樣しにざまをしないとも限らないから、いつそ今斯うスヤ/\と眠つてるうちに殺した方がいゝかも知れぬ、などと考へるのは
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
カピ妻 おゝ、かなしや! このいたましい死樣しにざまは、いゆく此身このみをばはかいそがす死鐘しにがねぢゃ。