“死所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ししょ50.0%
しにどころ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さむらいたる自分が、進んでまたよろこんで、糟糠そうこうの妻や幼いものを後にのこして死所ししょに就いたという心もちは、さむらいの妻だ、おまえはよく分ってくれるだろう。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
早く打たないかっ……同じ死所ししょを選ぶなら、村の奴らや、敵の手にかかるより、僧でもあるし、武士の情けもわきまえていそうな貴様に——と思って体を授けたのがおのれの誤りだった
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
津崎の家では往生院おうじょういんを菩提所にしていたが、往生院はかみのご由緒ゆいしょのあるお寺だというのではばかって、高琳寺を死所しにどころときめたのである。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「さて、ここか、俺の死所しにどころは」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)