死所ししょ)” の例文
さむらいたる自分が、進んでまたよろこんで、糟糠そうこうの妻や幼いものを後にのこして死所ししょに就いたという心もちは、さむらいの妻だ、おまえはよく分ってくれるだろう。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
早く打たないかっ……同じ死所ししょを選ぶなら、村の奴らや、敵の手にかかるより、僧でもあるし、武士の情けもわきまえていそうな貴様に——と思って体を授けたのがおのれの誤りだった
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、彼も死所ししょを心がけた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)