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歳晩
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さいばん
ふりがな文庫
“
歳晩
(
さいばん
)” の例文
と云ったきり湯河は下を向いて何かしら考え始めた、———二人はもう新橋を渡って
歳晩
(
さいばん
)
の銀座通りを歩いていたのである。
途上
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
歳晩
(
さいばん
)
のある暮方、自分は友人の批評家と二人で、
所謂
(
いわゆる
)
腰弁街道
(
こしべんかいどう
)
の、裸になった並樹の柳の下を、
神田橋
(
かんだばし
)
の方へ歩いていた。
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
筑波山下
(
つくばさんか
)
の
医師
(
いし
)
なる人に一通。東京銀座の書店主人に一通。
水国
(
すいこく
)
の雪景色と、
歳晩
(
さいばん
)
の雪の都会の浮世絵が
幻
(
まぼろし
)
の如く眼の前に浮ぶ。手紙を書き終えて、余は書き物をはじめた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
しかも「乳房榎」の場合と同じく「累ヶ淵」もまた最も鑑賞すべきは、江戸
歳晩
(
さいばん
)
風景の如実なる宗悦殺しに端を発し、凄艶豊志賀の狂い死にまでにあるとこれまた、点を辛くして高唱したい。
我が円朝研究:「怪談牡丹灯籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「
歳晩
(
さいばん
)
の銀座」という題で、絹子さんと僕の写真が載っていた。
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
“歳晩(
歳暮
)”の解説
歳暮(せいぼ、さいぼ)は、「年(歳)の暮れ」のことである。歳末(さいまつ)・歳晩(さいばん)。
1年の終わり12月の季語でもある。また比喩として、人生のうち老年期を意味する。
日本では、暮れに世話になった人に対し感謝するなどの歳暮周り(せいぼまわり)と呼ばれる年中行事が行われることが多い。このときに贈り物がされるが、この贈答品がお歳暮と呼ばれ、現在では「歳暮」「お歳暮」といった場合、この贈答品、または贈り物の習慣を指すことが一般的である。
(出典:Wikipedia)
歳
常用漢字
中学
部首:⽌
13画
晩
常用漢字
小6
部首:⽇
12画
“歳”で始まる語句
歳
歳暮
歳月
歳々
歳神
歳上
歳日
歳下
歳入
歳末