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歯咬
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はが
ふりがな文庫
“
歯咬
(
はが
)” の例文
旧字:
齒咬
己はどうも為方がないから、心中では
歯咬
(
はが
)
みをしながら、おとなしく話した。エレナを留守宅まで連れて行つて、そこで別れたと云つたのである。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
歯咬
(
はが
)
みをして我家の
方
(
かた
)
をさして行くと、邸のあたりが非常に混雑して
提灯
(
ちょうちん
)
が
右往左往
(
うおうさおう
)
に飛びます。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
三郎は本堂の戸を
睨
(
にら
)
んで
歯咬
(
はが
)
みをした。しかし戸を打ち破って踏み込むだけの勇気もなかった。手のものどもはただ風に木の葉のざわつくようにささやきかわしている。
山椒大夫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
身体に障ってはいけないというのである。俺がこの病でてっきり死ぬものと決めて掛かって、もう勝手な真似を始めたのだなと
歯咬
(
はが
)
みをしながら、叔孫は豎牛に命ずる。構わぬ。
牛人
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
房吉は口惜しそうに
歯咬
(
はが
)
みをします。
銭形平次捕物控:024 平次女難
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「引く足があれば、わしも奥へはいるが」と、又七郎は苦々しげに言って
歯咬
(
はが
)
みをした。そこへ主のあとを慕って入り込んだ家来の一人が駈けつけて、肩にかけて退いた。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
俺は頭を三ツ四ツ続けざまに、あの棒で殴られたと言って
歯咬
(
はが
)
みをしているものもありました。眼と鼻の間を一撃の下に打ち倒されて、鼻血を出して頭の上げられない者もありました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
役人に附いて来た
下人
(
げにん
)
どもは、もう手出しをする勇気もありませんでしたが、今まで役人どものなすところを
歯咬
(
はが
)
みをして口惜しがっていた望月方の者でさえも、これには青くなってしまいました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それと見て親方のお角は
歯咬
(
はが
)
みをしながら
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
歯
常用漢字
小3
部首:⽌
12画
咬
漢検1級
部首:⼝
9画
“歯”で始まる語句
歯
歯痒
歯牙
歯噛
歯齦
歯朶
歯軋
歯並
歯切
歯磨