武門ぶもん)” の例文
そなたもその仲間なかまにまじって、領土をあらそう武門ぶもんおわりたいか。わたしは、そなたを見こんで、ねがいがある。よく考えてたもれ、大事なときだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武門ぶもん氏神うぢがみあがめ奉つる事世の人の皆知る處なれば爰に贅言ぜいげんせず因て當時將軍家より社領しやりやう一萬石御寄進きしんありかゝる目出度御神なれば例年八月十五日御祭禮のせつ放生會はうじやうゑの御儀式ぎしきあり近國きんごく近在きんざいより其日參詣なす者數萬人及び八幡山崎淀一口其近邊は群集ぐんじゆ一方ならずよどの城主稻葉丹後守殿より毎年まいねん道普請みちぶしん等丈夫に申付られ當日は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
武門ぶもんをすて、世をすて、あらゆる恩愛おんあい争闘そうとう修羅界しゅらかいを、すてられた人の身の上でござるもの。話すべきにあらず、また話して返らぬことでもある」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だれかは知らぬが、おりにふれて、相身あいみたがいの武門ぶもんのなさけ、ゆかしくもうれしい、人の言葉である。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)