此間中このあひだぢう)” の例文
今日けふは休養だ。此間中このあひだぢううもいそがすぎて降参したから」と誠吾は火の消えた葉巻はまきくちに啣えた。代助は自分のそばにあつた燐寸まつちつてつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
めされんとするををつと文右衞門不便ふびんに存じひそかに金子二十兩を與へて助けつかはしゝ處其市之丞夫婦の者當時馬喰町に住居のよし不※ふと此間中このあひだぢう久々ひさ/″\にて尋ね來り對面致し候に我々夫婦零落れいらくてい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「まさか此間中このあひだぢうの奔走からきた低気圧ぢやありますまいね」と念を押した。あには寐転んだ儘
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
にいさん、此間中このあひだぢうは何だか大変いそがしかつたんだつてね」と代助は前へ戻つて聞いた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そこで此間中このあひだぢうから適当の人物を人撰中であつたが、漸く某氏に決定して、近々発表になるさうだ。某氏は近き過去に於て、海外留学の命を受けた事のある秀才だから至極適任だらう。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)