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欠所
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けっしょ
ふりがな文庫
“
欠所
(
けっしょ
)” の例文
旧字:
缺所
万一の事でもあろうものなら、手前なんぞは先生とはちがって虫けら同然の
素町人
(
すちょうにん
)
故
(
ゆえ
)
、事によったら
遠島
(
えんとう
)
かまず軽いところで
欠所
(
けっしょ
)
は
免
(
まぬか
)
れまい。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「そうですよ、菱屋は
欠所
(
けっしょ
)
。江戸構えになった母娘が二人、
草加
(
そうか
)
とか
千住
(
せんじゅ
)
とかにいると聞きましたが——」
銭形平次捕物控:102 金蔵の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
この嚇しは
利
(
き
)
きます。今晩は寝ないでも市場の関係人全体は手をわけても、その身許を突きとめない限り市場組合員は所払いとなるか、
欠所
(
けっしょ
)
となるか、そのことはわかりません。
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
親兄弟が死んだり
欠所
(
けっしょ
)
になったり所払いの仕置きを受けたりしたために、私の家へ自然に引取って養っていて、いまでは私一人を頼りに生きて来た者ですけんど、私のうちにも食べる物としてはなし
斬られの仙太
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
そこでおとなしく「君などは年が年であるから
大分
(
だいぶん
)
とったろう」とそそのかして見た。果然彼は
墻壁
(
しょうへき
)
の
欠所
(
けっしょ
)
に
吶喊
(
とっかん
)
して来た。「たんとでもねえが三四十はとったろう」とは得意気なる彼の答であった。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
お
白洲
(
しらす
)
は思いのほか寛大で、松太郎は、三宅島に流され、目白長者の寅五郎の屋敷は
欠所
(
けっしょ
)
になりました。
銭形平次捕物控:121 土への愛着
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
入牢
(
じゅろう
)
、追放、
欠所
(
けっしょ
)
、手錠に処せられた、大町人、役者、芸人の数も
少
(
すくな
)
くはありませんが、木場の増田屋惣兵衛などは最も手ひどい目に逢った一人で、町奉行鳥居甲斐守に睨まれて入牢
礫心中
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“欠所(
闕所
)”の解説
闕所(けっしょ、または「欠所」と書く)とは、前近代において財産没収刑(所領を没収すること)又はその刑罰により所有者がいなくなった所領のことをいう。
(出典:Wikipedia)
欠
常用漢字
小4
部首:⽋
4画
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
“欠所”で始まる語句
欠所藏