ひょうし)” の例文
と云って、二間ばしごを持ち出して新三郎のうちの裏窓の所へかけ、顫い顫いあがってお札を引剥ひっぺがしたひょうしに、足を踏みはずして畑の中へ転げ落ちた。
円朝の牡丹灯籠 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そのまま逃げだすひょうしに膝頭を打ったが、そんな事にかまっていられないので、夢中になって逃げ、やっと知人の家へ往ったところで、そこのお媽さんが
堀切橋の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)