横幅よこはば)” の例文
「まあ、窮屈きゅうくつな世界だこと、横幅よこはばばかりじゃありませんか。そんな所が御好きなの、まるでかにね」と云って退けた。余は
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところへトパクサと上ッて来たは例の日の丸の紋を染抜いた首の持主、横幅よこはばの広い筋骨のたくましい、ズングリ、ムックリとした生理学上の美人で、持ッて来た郵便を高い男の前に差置いて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「この部屋の……この部屋の階段の右手に、奥にひっこんだ戸棚とだながある。そのまん中あたりに立っている横幅よこはば二メートル、高さも二メートルの機械で、正面のパネルは藍色あいいろに塗ってある。それが制御台だ」
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
お鍋女郎じょろうふすま彼方あなたから横幅よこはばの広い顔を差出さしいだして、「ヘー」とモッケな顔付。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)