まと)” の例文
どんな無神経ものの眼にでも気がつかずにいない赤い三角形の蟇口はやすやすと細田氏の注視のまととなり、氏のきりの下駄はかつと鳴って、三角形蟇口の前に止りました。
三角形の恐怖 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いや何も知らない広告屋の爺さんは、細田氏の恐怖のまとである三角形の旗を身体中にヒラヒラとひらめかして凱旋将軍がいせんしょうぐんの如く向うへ押しすすんで行くではありませんか。
三角形の恐怖 (新字新仮名) / 海野十三(著)