極々ごく/\)” の例文
只さえ人並勝れた美人、髪の出来たて、化粧のしたて、衣類も極々ごく/\上品な物を選みましたので、いや綺麗のなんの眼がさめるような美人であります。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
斯様にズリ抜ると云う者は詰り髪の毛の持前です、極々ごく/\度の強い顕微鏡で見ますと総て毛の類には細かなうろこが有ります
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
これは極々ごく/\内証話ないしようばなしだが、高田文相も岩村男と同じ意味に於て立派に二つの資格を備へた美術通である。
しかし私は嫉妬はしなかつた——あつても極々ごく/\稀であつた。私が受けた苦痛は、そんな言葉で、表はすことの出來ないものであつた。イングラム孃は嫉妬ねたむに足らぬ人であつた。
二千年昔時むかしにお生れになつた外国人の基督が、何時までも/\世界中の人に、誕生日を祝つて貰ふと云ふ不思議な理由わけです、基督と云ふお方は極々ごく/\貧乏なうちへお生れになつたのです
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
是より夜の明るまで余は眠るにも眠られず、様々の想像を浮べ来りて是かれかと考え廻すに目科は追剥おいはぎ盗坊どろぼうたゞしは又強盗か、何しろ極々ごく/\の悪人には相違なし。
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
打呟うちつぶやき更に又老女に向い「して梅五郎老人は平生へいぜいの様な人だッた女「極々ごく/\の善人でした、 ...
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)