柴舟しばふね)” の例文
かすみを分けて入る柴舟しばふねの、行衛はけぶりの末にも知れと、しばしば心にうなずくなるべし。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
かの末木の香は、「世の中の憂きを身に積む柴舟しばふねやたかぬ先よりこがれ行らん」
水戸さまは鼈甲べっこうの笠を冠ってお通いなされたと云いますが、伽羅は大した事で、容易に我々は拝見が出来んくらい貴い物で、一ぼくみょうと申しまして、仙台の柴舟しばふね、細川の初音はつねに大内の白梅しらうめ
かの末木の香は「世の中の憂きを身に積む柴舟しばふねやたかぬ先よりこがれゆくらん」
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)