松樹まつのき)” の例文
水を飲み終ると、大蛇は向うの岸に上り、大きな松樹まつのきに身を巻きつけ、一つじつと締めると、見る見るうちにおなかはげつそりと小さくなつて、勢よくどこかへ行つてしまひました。
蛇いちご (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
前編ぜんへんのせたる三国嶺みくにたふげは、牧之老人が草画さうぐわならひて京山私儲わたくしして満山まんざん松樹まつのきゑがけり。越遊ゑついうの時三国嶺をこえしに此嶺このたふげはさらなり、前後の連岳れんがくすべて松を見ず。此地にかぎらず越後は松のすくなき国なり。
前編ぜんへんのせたる三国嶺みくにたふげは、牧之老人が草画さうぐわならひて京山私儲わたくしして満山まんざん松樹まつのきゑがけり。越遊ゑついうの時三国嶺をこえしに此嶺このたふげはさらなり、前後の連岳れんがくすべて松を見ず。此地にかぎらず越後は松のすくなき国なり。
家に入るところの道は霜解しもどけがして靴がぬかつた。松樹まつのきはもとのままだが、庭は広げられてあつた。大正十年の夏に僕夫婦の一夜宿とまつた部屋には炬燵こたつがかけてあつて、そこに諏訪の諸君があたつてゐた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)