朱革しゅがわ)” の例文
「……ふ、ふ、ふ。……あるぜ、あるぜ。朱革しゅがわ鎧櫃よろいびつが、ちゃんと、天井に吊ッてあら。帰命頂来きみょうちょうらい、鼻の先だよ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その愛着の容子ようすは、常住坐臥、寝てもさめても朱革しゅがわひつの無事から寸分も心は離れない人かのようであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さらに柴進その人は、巻毛の白馬に覆輪ふくりんの鞍をすえてまたがり、かしらにはしゃ簇花巾ぞっかきんほう(上着)はむらさき地に花の丸紋、宝石入りのたい、みどりじま短袴たんこ朱革しゅがわの馬上靴といういでたち。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)