木庵もくあん)” の例文
木庵もくあんの「花開万国春はなひらくばんこくのはる」が呉昌蹟ごしやうせき木蓮もくれん鉢合はちあわせをしてゐる事もある。が、客間を飾つてゐる書画は独りこれらの軸ばかりではない。
漱石山房の秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ところが、黄檗おうばくの方の坊さんはと見ますと、これは隠元いんげんにしましても、木庵もくあんにしましても、いずれも優美さの点では劣ります。
余は書においては皆無鑒識かいむかんしきのない男だが、平生から、黄檗おうばく高泉和尚こうせんおしょう筆致ひっちを愛している。隠元いんげん即非そくひ木庵もくあんもそれぞれに面白味はあるが、高泉こうせんの字が一番蒼勁そうけいでしかも雅馴がじゅんである。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
木庵もくあんの「花開万国春はなひらくばんこくのはる」が呉昌蹟ごしやうせき木蓮もくれん鉢合はちあはせをしてゐる事もある。が、客間を飾つてゐる書画は独りこれらの軸ばかりではない。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)