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月桂
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げっけい
ふりがな文庫
“
月桂
(
げっけい
)” の例文
庭の
橄欖
(
かんらん
)
や
月桂
(
げっけい
)
は、ひっそりと夕闇に聳えていた。ただその沈黙が
擾
(
みだ
)
されるのは、寺の
鳩
(
はと
)
が軒へ帰るらしい、
中空
(
なかぞら
)
の
羽音
(
はおと
)
よりほかはなかった。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
庭には松や
檜
(
ひのき
)
の
間
(
あいだ
)
に、
薔薇
(
ばら
)
だの、
橄欖
(
かんらん
)
だの、
月桂
(
げっけい
)
だの、西洋の植物が植えてあった。殊に咲き始めた薔薇の花は、木々を
幽
(
かす
)
かにする
夕明
(
ゆうあか
)
りの中に、薄甘い
匂
(
におい
)
を漂わせていた。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
悠々とアビトの
裾
(
すそ
)
を引いた、鼻の高い
紅毛人
(
こうもうじん
)
は、
黄昏
(
たそがれ
)
の光の
漂
(
ただよ
)
った、
架空
(
かくう
)
の
月桂
(
げっけい
)
や薔薇の中から、一双の
屏風
(
びょうぶ
)
へ帰って行った。
南蛮船
(
なんばんせん
)
入津
(
にゅうしん
)
の図を
描
(
か
)
いた、三世紀以前の古屏風へ。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“月桂”の意味
《名詞》
月桂(げっけい)
月に生えているとされる桂の木。
月。また、月の光
「月桂樹」のこと。
(出典:Wiktionary)
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
桂
漢検準1級
部首:⽊
10画
“月桂”で始まる語句
月桂樹
月桂冠
月桂寺