曹植そうしょく)” の例文
生前曹操が最も可愛がっていたのは、三男の曹植そうしょくであったが、植は華奢きゃしゃでまた余りに文化人的な繊細せんさいさを持ち過ぎているので、愛しはしても
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
有名な曹植そうしょくの「七歩詩」である。山僧のわざでもあろうか、書体にも写経風があった。が、壁の墨痕すみあともいつか春秋の雨や風にうすれてゆく。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曹植そうしょくの詩、七歩ノ詩さながらに、釜の中の豆と豆とは煮られていた。毎日毎日が苛烈かれつな激戦の連続だった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つとに御存知と拝察しますが、このさい御一考として、かの異朝いちょうの詩人、曹植そうしょくが作ったと称される“七歩の詩”を思いあわせていただければ倖せです。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曹丕そうひ曹彰そうしょう曹植そうしょく曹熊そうゆうの順だ。けれども大妻てい夫人の子ではなかった。側室から出た者ばかりである。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)