曲折きょくせつ)” の例文
どっちの道も曲折きょくせつしていて、真直まっすぐはずれを望み得るものはない。どの方を見ても、こんもりとした杉の林が空に魔物が立っているように黒くなって見えた。
悪魔 (新字新仮名) / 小川未明(著)
立ちかえって考えると、私は初めて子供が出来たとき何やら心が転換期てんかんきに入ったようであった。色色の曲折きょくせつを経たり経験をた今においても、心理的にまたは道徳的に割り切れないものがある。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
「チリー国の沿岸は、曲折きょくせつ出入が多くてはなはだ危険であるが、ここより一直線に南航してチリー国の港に入港すれば、チリー国の住民はみな親切であるから、便船びんせんを求める便宜べんぎはえられると思う」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
青い曲折きょくせつの多い複雑な線は、行列を造って、死んだ花弁はなびらのような白い、紙の上で笑ったりおののいたりしていた。
(新字新仮名) / 小川未明(著)